1992年にスタジオジブリで制作された日本の長編アニメ映画。
『紅の豚』
世界大恐慌時代のイタリア、アドリア海を舞台にし、飛行艇を乗り回す海賊ならぬ空賊。
それを相手に賞金稼ぎで生きるブタの姿をした退役軍人操縦士のポルコの物語です。
そんな「紅の豚」ですが、いくつかの疑問があります。
ポルコはなぜ呪いで豚になってしまったのか?
ラストに彼は呪いを解き人間に戻ることができたのか?
今回はそんな疑問についてまとめてみました。
紅の豚・呪いの理由は?
彼が豚になったのは、軍に戻ることを拒否して自分自身に魔法をかけ豚になったそうです。

この、なぜ豚になったのかは「紅の豚」を観た人の多くが気になるポイントですよね。
この「なぜ豚になったのか?」という問いかけは、上映当初から宮崎駿監督に対して何度も向けられていたのですが、
当時、はっきりとした答えのある回答はありませんでした。
どちらかというと、そのような問いかけに対し、その問いかけこそ間違えであるかのような態度で、煙に巻くような回答をされていたようです。
これは「千と千尋の神隠し」の最後のシーンについても同じような返答をされていました。
これには、宮崎駿監督がポルコが豚になった理由を単純化したくない気持ちも隠れていたのではないでしょうか。
しかし、ポルコが豚になったことに対し、一切言及がなかったわけではなく。
公開当時の『紅の豚』のパンフレットに書かれている宮崎駿のインタビュー内で、ポルコが豚であることに対していくつか言及がされているようです。
- 忠義的な犬でもなく、自由奔放な猫でもない、ポルコのキャラクターを表す動物として豚を選んでいること。
- また、戦争に対して、どっちにも与しないということを“豚になる“と表現していること。
などからポルコが豚であることは、今作の大きなテーマになぞられているということになります。
そして、大きなポイントになるのは自信で呪いをかけているという点。
それを踏まえて作品を見てみると、対人関係の面倒くさい事柄に対しての反応が、
自分は豚だから関係ない。などと他人事でかわしたり、決してポルコ自身は豚であることを嫌がっておらず、治す気もないような態度でしたよね。
ポルコが豚になった理由を頭に入れるだけで少し作品の見え方が変わってくるのではないでしょうか?
紅の豚・呪いは解けたの?
最後に呪いが解けたかどうか?についての結論は明確にはされていません。

先ほどの豚になった理由と同様ですね。
作品内でポルコが人間にハッキリと戻るシーンは1ヵ所しかでてきません。
それは、フィオが寝ている横で銃弾を触っている時に人間に戻っているシーンです。
もう一つは、最後の海での決闘シーンでカーチスとの決闘後にフィオに別れのキスをされた後でした。
ですが、はっきりとは写っておらず
恐らく人間に戻ったと予測される描写になっていますよね。
何をキッカケにし、彼は人間に戻るのでしょうか?
この2つのシーンに共通点はあまりないように感じますが、
唯一共通するのがフィオの存在です。
これは、ネットなどで考察されているのですが
人間嫌いで閉鎖的な気持ちから豚になっているポルコは、フィオと関わることで
「人間も捨てたもんじゃ無い」と思えるようになったと語っています。
恐らく、そんなふうに「ふと思った瞬間に人間の姿に戻るのではないか?」と言われています。
フィオの横で銃弾を触っている時は無意識に戻っていたのかもしれません。
しかし、2度目は確実に「人間もいいな。」と思ったはずですよね。
そんな心の変化が人間になったり豚に戻ったりを表しているのかもしれませんね。
ですが、明確な答えはないので皆さんの一番素敵な解釈で問題ないのではないでしょうか。
紅の豚・Twitterまとめ
まとめ
- 呪いの理由は?
軍に戻ることを拒否するため、自分自身に魔法をかけた - 呪いは解けたの?
明確な答えはなく皆さんのご想像に。
こちらが答えになってきます。これを踏まえもう一度「紅の豚」を見てみるのもいいかもしれませんね。
最後までありがとうございました。
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