皆さんも、もう一度は見た事があるんじゃないでしょうか?
2015年に公開されたスタジオ地図、制作のアニメーション映画で細田守監督による長編オリジナル作品第4作です。
異世界に迷い込み、バケモノの弟子になった孤独な少年の成長と冒険を描いた物語です。
作品を見ていく中である存在が所々に出て来ます。
この記事のタイトルにもなっていますが『鯨』(くじら)の存在です。
今回はなぜ『鯨』がそんなに出てくるの?
なぜ最後、一郎彦は『鯨』になったのか?
そんな疑問をまとめてみました。
ネタバレあり
バケモノの子・なぜ鯨?
最大の理由としては細田監督が『鯨』好きなのが理由だと思われます。
単純ですね笑
ちなみに「鯨」を夢占いで見てみると『勇気』『大きな試練』『乗り越えなければならないもの』といった意味が出てきます。
細田監督なりのメッセージがそこにあるのかもしれませんね。
作中のセリフにも
「クジラは自分を映す鏡で、主人公は自分自身と戦っているんじゃないかな?」
なんてセリフも出て来ます。
この作品には所々に伏線で鯨が出て来ます。
映画が始まってタイトルがでたあとすぐ。
渋谷の街頭モニターに『鯨』が映っていますね。
蓮の家に親戚が集まり、引っ越し準備と遺品整理の最中に本棚から段ボールに放り込まれた本の中に白鯨の児童書版「白クジラ」が混じっていました。
蓮が図書館で勉強に興味を持つきっかけとなった本も『白鯨』という本でした。
この『白鯨』(はくけい)という本はアメリカの小説家、ハーマン・メルヴィルの長編小説で、実際に捕鯨船に乗船して捕鯨に従事したメルヴィルの体験を元に創作され、1851年に発表されています。
アメリカ文学を代表する名作、世界の十大小説の一つとも称されています。
あらすじは
アメリカの捕鯨船団が世界のあらゆる大洋に進出し、盛んに捕鯨を行っていた19世紀後半のお話。
語り手であるイシュメルは、捕鯨船ピークォド号に乗り込みます。
船長であるエイハブは、かつてモビィ・ディックと名付けられた白いマッコウクジラに片足を食いちぎられ、義足を装着していました。
エイハブは、片足を奪った「白鯨」に対する復讐心に囚われ、狂気に満ちていました。
様々な人種の乗組員たちとの冒険を、大スケールで描いた、海洋冒険物語です。
先ほど紹介したセリフも、この本の内容を楓(かえで)が蓮に説明するシーンで出て来ます。
「復讐心」「狂気」この辺のキーワードが、一郎彦に繋がる闇を感じさせますよね。
物語終盤、一郎彦は「鯨」に変身します。
一郎彦はなぜ鯨に?
一郎彦が『鯨』になったのは蓮自身の闇を投影している事からと思われます。
これも先ほども出て来た
『クジラは自分を映す鏡』
というのが答えになってくると思います。
大きな力に立ち向かう蓮の姿を『白鯨』とリンクさせているんでしょうね。
こういった見解も
一郎彦は、鯨を見たこともないのに、なぜ鯨になったのか?
楓が落とした小説『白鯨』を見つけたから。
まあこれでいんですけどね笑
どちらもしっくり来ますよね。
一郎彦は成長するに連れて、自分の見た目に疑問を持ち始めます。
「どうして私は父上のように牙が生えないのですか?」
「どうして私の鼻は父上のように長く伸びないのですか?」
いっぽう九太(蓮)は渋天街でも堂々「人間」として生活しています。本来、バケモノの世界に住む人間は、
「心に闇を抱えて災いを起こす」
と、言われているのにも関わらず、熊徹のもとで自由に生活する九太。
修行を積んだ九太は強くなり、自分を慕っていた弟でさえ九太を評価します。
尊敬する父は弟子をたくさん抱え忙しく構ってもらえず、それに対して九太は熊徹といつも一緒に稽古をしているのも妬みにつながったんでしょうね。
一郎彦はこういった理由で闇をかかえていきあのような結果となりました。
細田守と鯨の関係
細田守さんの作品の中には『鯨』が所どころに登場します。
『時をかける少女』
主人公の真琴が学校、理科準備室で床に落ちているタイムリープの実を見つけ、そこで足を滑らせて転んでしまい、その弾みでタイムリープの実を割ってしまい、その時に生命の歴史のような映像がフラッシュバックされます。
その最初にクジラらしき存在が出て来ます。
『サマーウォーズ』
こちらの作品では
OZの守り主としてクジラが登場します。
サマーウォーズと言ったらこの鯨ですよね、これはすぐに見つけられる事ができます。
『おおかみこどもの雨と雪』
工藤直子作、長新太絵『ともだちは海のにおい』こちらがチラッとでてきます。
これ本当によく見ないとわかりません笑
「未来のミライ」
くじらのおっとっと、
本当に鯨なんですかね?笑
細田守さんの最新作
『竜とそばかすの姫』
この予告にも早速『鯨』がでていますね!
こうして見ていくと、必ずと言っていいほど細田守監督の作品に鯨が登場していますよね!
鯨への何かしらの想いがある事は確実です!
まとめ
今回は、
『バケモノの子・なぜ鯨?細田守と鯨の関係についても』
とゆうタイトルで、まとめさせていただきました。
もう何回『鯨』って打ったかわかんないっすよ笑
さておき、細田守さんの作品には必ずと言っていいほど『鯨』が描かれていました!
作品の中の『鯨』を探しながら見るのも面白いかもしれませんね。
ほら、また2回笑
最後までありがとうございました。
コメント