スタジオ地図制作のアニメ
『おおかみこどもと雨と雪』
テーマは「親子」で描かれています。
19歳の女子大生、花が「おおかみおとこ」と出会い、その間に生まれた「おおかみこども」の姉弟が成長して自立するまでの13年間を描いた作品です。
その姉弟二人の名前が、タイトルにも入っていますね。
そこで気になる事が一つ。
なぜタイトルの「雨と雪」、弟の雨が先なんでしょうか?
今回は、そんな疑問について探っていきました!
なぜ雨が先?
「おおかみこども」とタイトルにあるように、
おおかみ、であることを選ぶ雨
こども、人間であることを選ぶ雪
という順番になっています。
二人がどちらで生きていくかの選択が、もうタイトルに出ていたんですね。
どゆこと?
雪の日に、生まれたことから姉は雪と名付けられました。
幼少のころはお転婆で活発、野性動物を追い掛けまわしたり、雨よりも雪の方が野性的でしたよね。
でも、小学校生活の中で自分のような野性味溢れる女子がいないことに気づき、淑やかに振る舞うようになっていきます。
小学校での生活の中で、クラスメイトの草平を傷付けてしまった事もあり、おおかみではなく完全に人間として生きることを選びます。
弟の雨は、名前のとおり雨の日に生まれました。
生まれた頃はひ弱で内向的、雪よりも雨の方が人間的でしたよね。
でも、ある雪の日に、獲物への恐怖心が無くなったことで、おおかみの本能に目覚めていきます。
その頃から雨とは険悪になってしまいます。
雨とは反対に、人間として生きたい雪と対立し、おおかみの姿で喧嘩に発展するシーンがありましたね、雪が全く歯が立たない程の野性味を雨は見せていました。
雨は山の生態系に興味を持ちはじめ、雨達が住む山一帯を治めるキツネを「先生」として慕います。
足を悪くした「先生」が死ぬかもしれないと、大雨が来るのを気にかけ、「先生」の死後、大雨の日に「先生」がしていた生態系の保全の役割を引き継ぐため、10歳の夏に一人、山へと入って行き、おおかみとして生き始めます。
10歳という若さで、、
と、思いますが犬にすると56~60歳くらいらしいですね笑
心はもうシッカリ大人なのかもしれませんね。
一方、姉はまだ中学生。
映画に出てくる写真には小学校の時の友達と映る写真や、バトミントンをしている写真など、まだまだ子供である事がよくわかるような表現になっていますよね。
雨は10歳で狼として自立、雪はまだまだ学生で子供。
大人になる順番も表しているかもしれませんね。
ちなみに
『こどもおおかみの雪と雨』
アリっすよね笑
裏設定
雪が雨のことをあまりよく思っていない説
映画の中で、物語の語りは雪目線です。
その為かキツネの先生や、動物園で産まれたオオカミと雨との会話もナゾですよね。
確かに、、、
雨のエピソードは、とても少なく語られているように感じられます。
物語は雪が中学校に入ったころまで描かれているので、その頃に回想したとして、まだ雨に対する不満が少し残っていたということなのかもしれませんね。
父と花の出会いのエピソードなども、花が語った事としてナレーションしていましたね。
そこに、花の理想や願望も含まれているかもしれないので、真実かどうかはわかりません。
もしかすると、この話は雪の話にしか真実はないのかも。
雨自身のことは雪に語っていないので、花の想像かもしれません。
なので、本当の雨の思いは全くの思い込みで雪が語っているかもしれませんね。
語り部が雪になっていることで、細かな部分を語らずに曖昧なままでも不自然ではない作りにもなっています。
もしかすると雨の思いなどは、花の推測で母の理想を雪に語っていただけ、なんてのもあるかも知れませんね。
まとめ
『おおかみこどもの雨と雪』
タイトルだけでも、これだけの意味がこめられています。
記事を書きながら色々思い出してみると、もう一度見たくなって来ました笑
正反対な二人がそれぞれの道を歩んでゆく姿が、すごくうまく描かれていますよね。
たくさんの魅力が詰まった『おおかみこどもの雨と雪』一度見たことのある方も、もう一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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