宮崎駿監督が構想16年、制作に3年かけて発表された
「もののけ姫」
興行収入193億円を記録し、当時『E.T.』が保持していた日本の歴代興行収入記録を塗り替えるなど、当時から大きな話題を呼んでいました。
もう何度か見た人も多いですよね。
今回はそんな「もののけ姫」に登場するとても重要なキャラクターである
「シシガミ」
そのシシガミは、なぜ死んだのか?なぜアシタカを助けたのか?についてまとめていきたいと思います。
もののけ姫・シシガミはなぜ死んだ?
シシガミは太陽に当たってしまったことで死んでしまいます。
なので、昼間は太陽の当たらない森で鹿のような姿で生活しています。
最後は太陽が昇り、シシガミは昼の姿に戻れずに死んだということでしょう。
しかし、シシガミは命そのものなので、生きることも死ぬこともないという考え方もできます。
映画のパンフレットには「シシ神は月の満ち欠けと共に誕生と死を繰り返す」とあります。
パンクした?
命を吸い取り過ぎてしまった為パンクしたという考え方もあります。
シシガミは生と死の象徴であり、命を吸いその命を与えるという生死のサイクルをダイダラボッチの姿で行っています。
そのダイダラボッチの姿は夜だけで、日が昇ると鹿の姿になりますよね。
ラストは、首を奪われたことで暴走状態になってしまい鹿の姿に戻ることが出来なくなったシシガミは、朝日を浴びて消滅してしまう寸前で首を取り戻します。
しかし、暴走状態の時に命を吸い取り過ぎてしまった為パンクしてしまいます。
吸い取り過ぎた命が弾けてしまったことでパンクしてしまい、死んだ森が再生したということになります。
その後は?
シシガミが消滅することで草木は蘇りましたが、穏やかで、恐ろしくない森になってしまいます。
日本人は歴史の中でそうやって、恐ろしい森を恐ろしくない土地にして作り替えてきました。
宮崎駿監督は、そこを表現したかったようです。
監督はパンフレットのインタビューで、
「結局、この映画は歴史の上で人間がやってきたことを再現してるだけ」と語っています。
穏やかな森になり、人には住みやすくなりますが今まで住んでいた森の神々や生き物達はどうでしょうかね?
シシガミの最後のシーンにはこのような意味も込められていたんですね。
なぜアシタカを助けた?
タタリ神の呪いで死ぬ運命を、アシタカ自身に受け入れさせるため。
これが答えだと思われます。
シシガミはアシタカを助けます。
しかし、シシガミは呪いは治しませんでしたよね。
これは、単純にアシタカを生かしたのでは無くナゴの守から受けた呪いの苦しみを最後まで受け入れろ、と言う意味を込めて生かしたと解釈出来ます。
あの時のアシタカは出血多量で意識もなかったですよね。
あの状態だと、苦しむこともなくそのまま眠るように安らかに死ぬこともできたのではないでしょうか。
シシガミがアシタカを助けたのは、優しさや思いやりではなく、むしろ残酷な行為と捉えることができますよね。
腹の傷は治しても腕の呪いは治さなかったのは、シシガミの気まぐれではなく。
呪いはアシタカが望んで受けたものなので治す義理も無いというシシガミの思いなのでしょう。
そのためシシガミは乙事主(おっことぬし)の時には、「命」を与える事はなく「安らかな死」を与えたんだと考えることができます。
シシガミが残酷なため乙事主の「命」を奪ったのではなく。
むしろ
シシガミが、思いやりの気持ちから「死」を与えたのでしょう。
こんな解釈も
まとめ
今回はシシガミはなぜ死んだ?なぜアシタカを助けた?についても
というタイトルで書いていきました。
シシガミの何気ない行動には深い意味が込められていることが分かりましたね。
子供の頃に見たときには何も感じませんでしたが今見ると昔とは少し違う印象で
「もののけ姫」を見れるかもしれませんね。
最後までありがとうございました。
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