「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」の細田守監督の作品です。
あることから、異世界に迷い込んでしまった少年がバケモノの弟子になり、成長と冒険を描いたファンタジー・アニメです。
この作品を見ていく中で気になるポイントがありました。
熊徹はラストにどうなったの?
胸の中の剣ってなに?
ここにスポットを当てていきたいと思います。
今回の記事は物語のラストの内容に関わってくるのでネタバレ注意でお願いします。
熊徹は死んだ?
現実世界の熊徹はいなくなりましたが、それでも九太の中に存在し続けている。
というのが答えになってくると思います。
どういう事でしょう?少し詳しく解説していきます。
まず熊徹(くまてつ)について
「渋天」随一の最強のバケモノであり、街の長である「宗師」の次期候補の一人です。
しかし、その性格と態度のせいで住民たちの支持は良くありません。
ある日、友人の一人である多々良(猿)と共に人間界の街「渋谷」を散策していたところ
道端でうずくまっていた一人の少年と運命的な出会いをしたことで、転機が訪れることになります。
名前の「徹」の字には「貫き通す」という意味があるらしく。
モチーフは名優・三船敏郎が演じた映画『七人の侍』の登場人物の一人、菊千代がモデルになっているそうです。
物語終盤で、九太を救うために熊徹は付喪神に転生しますよね。
付喪神、つくも神(つくもがみ)とは、日本に伝わる、長い年月を経た道具などに神や精霊(霊魂)などが宿ったものである。
Wikipedia
このとき、彼の肉体は消滅してしまいます。
しかし、肉体的には消滅してしまった「熊徹」ですが、その後は九太の心の中で生きており、九太と会話するシーンなども出て来ます。
そのため、少なくとも「熊徹」は精神的には生きていると考える事ができますよね。
ちなみにパンフレットや小説、等で詳しく補完されているみたいです。
熊徹自身の魂は既に別の世界に旅立っており、最後の夜明けのシーンの会話も、九太の声に応えていた熊徹はあくまで思い出からなる存在らしいです。
会話しているわけじゃなかったみたいですね。
読み聞かせ絵本では、
『熊徹の魂は別の世界に行ったので、九太の声には答えない。けれど二人はずっと一緒だ(意訳)』
となっているらしく。
転生し、別の存在になった事で、現実世界の熊徹はいなくなりましたが、それでも九太の中に存在し続けているので、死んだのとは違うようです。
「熊徹」の最後は肉体的には消滅してしまっていますが、九太の胸の中には生きているという状態。
生死の判断は観客次第ということでもいんじゃないでしょうかね。
胸の中の剣の意味
胸の中の剣の意味は、大切なものがあると強く生きれる。
ということだと思われますね。
九太を弟子に迎えた熊徹ですが、自身が自己流で強くなってきたために、うまく教える事ができません。
そこで、不器用ながらコツを伝えるため熊徹が言うセリフにこの言葉が出て来ます。
「胸ん中で剣を握るんだよ!あるだろ胸んなかの剣が!胸ん中の剣が重要なんだよ!」
このセリフが映画一番のテーマといってもいいですよね。
宗師後継者を決めるための闘技会で勝利した熊徹ですが、猪王山(いおうぜん)の息子である一郎彦に刀で刺され重傷を負ってしまいます。
ラスト、九太と一郎彦の戦いになった時、瀕死の体で宗師(うさぎ)に神への転生の権利を譲ってもらいます。
権利を譲ってもらった熊徹は「炎の太刀」となって九太の胸に吸い込まれ、九太の胸の中の剣となります。
九太は強くなりましたが、「心の中の剣」が見えるまでには達していなかったのかも。
熊徹は師匠として身をもって、九太の心の中の剣になり、ずっと九太を見守っていくという事でしょう。
まとめ
『バケモノの子・熊徹死んだ?胸の中の剣についても』
というテーマで今回は、まとめていきました。
そこには、熊徹の九太に対する想いがたくさん詰まっていましたね。
自分の存在をかけて誰かを守ることなんて、そう簡単にできませんよね?
熊徹は今でも九太、私たちの胸の中で生きている。
ということにしておきましょう笑
最後までありがとうございました!
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